当院は、2011年4月に東村山駅直結のビル「ワンズタワー」に開院した、複数の歯科医師がそれぞれの得意分野に特化して患者様の診療にあたる、新しい診療スタイルの歯医者です。一人のドクターがすべてのケースに対応するのが従来の一般的な歯医者の診療体制でした。当院では、各分野の認定医・専門医を擁し患者様一人一人に向き合った最善の治療を提供していきます。
歯科医療技術は日々進歩しています。当院では、最新の知識・技術・設備を持ち、複数の専門家が力を結集し、より専門的で精度の高い治療をご提案します。「三人寄れば文殊の知恵」といいますが、複数の専門家がさまざまな角度から患者様のお口のお悩みに対応させていただくことで、本当に最適な診療がご提供できると考えているのです。
患者様のご希望をきちんとお聞きするカウンセリング、治療法についてしっかりご説明しご理解いただくインフォームド・コンセントにも力を入れています。患者様の意志を尊重し、ご納得いただける治療をいたしますので、お口にお悩みがありましたら、どんな些細なことでもお気軽にご相談ください。近隣の小平市、東久留米市、東大和市、清瀬市、西東京市からも通院しやすく、多数患者様が診察に来られます。皆様のご来院を心よりお待ちしています。
私は2002年に歯学部を卒業後、東京医科歯科大学の歯科矯正科に残り歯列矯正の分野を勉強していました。当時、夜遅くまで場合によっては徹夜して、患者さんの診断準備などを行ってきました。矯正歯科というのは検査事項も多く、診断の準備にかなり時間がかかります。歯並びは先天的(生まれつき)なものももちろんありますが、習癖などによって変化する後天的なものもあり、大変奥が深い分野だと感じています。
矯正科、その後矯正歯科の専門医で働き始め、数多くの歯列矯正治療に携わってきましたが、歯学部を卒業して5年以上経ってからでしょうか。歯列矯正だけでは患者さんに納得していただく成果に到達することが困難な症例に出会うことになりました。
歯科治療は、根管治療や補綴治療(かぶせものなどの欠損補綴)、歯周治療が主な治療です。にもかかわらず、我々矯正医はあまりに一般歯科治療に対する知識、経験がないのです。歯科医でありながら麻酔を打つことにも抵抗があり、抜歯(歯を抜く)などはもってのほか。多くの症例を見ていくと矯正治療単独で治療するには限界があり、一般歯科治療も矯正治療に上手く取り入れないといけないことがなんとなくわかってきました。
現在の矯正専門医の多くは、矯正治療前に虫歯が見つかったり、抜歯の必要があったりすると、一般歯科治療ができる別の病院へ治療を依頼するのが一般的です。しかし、それは患者さんにとっては負担ですし、矯正専門医もそれでは申し訳ないという気持ちもあります。
そういった日々の診療の中で、卒業してずいぶん経っていましたが、もう一度一般歯科治療を勉強しようと思い、数々のセミナーや勉強会に出向くようになりました。いざ、学びなおすと矯正治療における診断にも影響が出てきて、治療の提案の選択肢が広がっている気がします。
医科のように専門性重視の歯科医療が認知されることが大変望ましいのですが、現在の歯科医師数や保険制度ではなかなか実現できないのが現状です。
しかし当院は、顎顔面領域に特化した医科歯科クリニックであるコンシェルクリニックグループの一員として患者様の健康に寄り添っていきたいと思います。
また、一般の方には意外と知られていませんが、日本の歯科治療は世界的に見て、またアジア諸国と比較しても先進的ではありません。隣国の韓国やシンガポールのほうが治療技術や設備などは充実しています。我々歯科医、歯科衛生士、それに携わるコメディカル(歯科助手など)などの医療従事者の意識の問題もありますので意識改革を行うとともに、日本の保険制度にもかかわる大きな問題として取り組んでいかなければならないと思っています。
令和3年6月1日 顧問